「借金のことを相談したいけど、どこがいいのか分からない」
「無料で借金の相談をするならどこに行けばいい?」
借金の相談をどこにするのがいいか迷ったら、市役所や法テラスといった地域の法的機関に相談しましょう。
公的機関なら無料で借金の相談ができます。
もしお急ぎなら、24時間メール等で無料相談を受け付けている、法律事務所に相談するのもよい方法です。
公的機関での相談はアドバイスにとどまるため、借金の解決をするなら弁護士や司法書士といった法律の専門家に直接相談する方が早いでしょう。
今回は借金の相談ができる機関について、どこに行けばどんなことを相談・解決できるのかについて詳しく紹介します。
借金の相談は市役所や法テラスなど公的機関でできる
公的機関で借金の相談ができるのは以下の4つの機関です。
借金の相談ができる公的機関
それでは、それぞれの相談方法や相談できる内容について紹介します。
市役所や消費生活センターでの相談会に参加する
もっとも身近にあって相談しやすい機関は、地域の市役所や消費生活センターではないかと思います。
市役所に借金相談窓口が常設されているのではなく、消費生活センターが行う借金問題の相談会を、市役所で行うパターンが多いです。
借金問題の相談会は、市役所や消費生活センターによって、実施期間・相談方法・相談の流れなどが異なります。
市役所で借金の相談をする場合、消費生活センターの相談員が対応してくれ、相談内容に合わせた解決方法や法律の専門家を教えてくれるでしょう。
その場で問題を解決するというよりは、「こんな解決方法がありますよ」といったアドバイスをしてくれる相談会だと考えてください。
ここでは主要都市の相談会の詳細をいくつか紹介するので、参考にしてください。
※ 実際に相談される際はお住まいの地域の市役所や消費生活センターに直接ご確認ください。
東京都で行われる借金問題の相談会
相談窓口名称 | 一般社団法人生活サポート基金 「東京都多重債務者生活再生事業」 |
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アクセス | 東京都新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ6階 |
相談会日程 | 年2回(9月・3月)に予約不要で無料の相談会を実施 |
その他 | 予約をすれば年2回の相談会以外の平日でも相談可能 対象者は都内在住・在勤の人 |
東京都多重債務者生活再生事業は、借金によってお金に困っている人を対象に、貸し付けを行う事業です。
毎月の返済が厳しい、借金の返済で生活費が足りないという方は無料で相談受け付けています。
借金問題解決までの流れは、以下のとおりです。
参照)多重債務者再生事業「相談から再生まで」
東京都在住・在勤であれば誰でも利用できますが、相談窓口が限られているのが難点。
紹介した借金問題の相談窓口が遠方のため利用できないという人は、関東財務局東京財務事務所「多重債務相談窓口」でも電話相談を行っているので活用しましょう。
大阪府で行われる借金問題の相談会
大阪では府内市区町村や近畿財務局などで多重債務の相談に応じています。
また不定期で「財務省近畿財務局、大阪弁護士会、大阪府共催の土日無料相談会」といったイベントを開催しているようです。
このイベントは予約制で、直接弁護士の方に相談できるというもの。
タイミングが合えば、こういったイベントを利用して相談するのもよいでしょう。
大阪府内の借金問題相談会については、公式ホームページをご参照ください。
仙台市で行われる借金問題の相談会
相談窓口名称 | 消費生活センター |
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アクセス | 仙台市青葉区 141ビル5階 |
相談会日程 | 平日9時~17時30分 |
その他 | 仙台消費生活センターでは状況の聞き取りと書類作成の援助が可能。弁護士につないでくれる。 |
仙台市消費生活センターに借金の相談をすると、次の流れで解決までサポートしてくれます。
仙台市消費生活センターのサポート
- 専門の相談員から借金問題の解決方法についてアドバイスを受ける
- 相談カードと債権者一覧表を作る
- 相談員が初回無料の法律専門家(弁護士・司法書士)の相談予約をとってくれる
- 予約日に相談カードと債権者一覧表を持って、弁護士または司法書士に相談する
このように仙台市の消費生活センターでは、相談員への相談と弁護士への相談会が2回に分けて行われます。
もちろん相談は無料で、秘密厳守で行われるので安心して利用してください。
このように、日本全国の市役所など公的機関では、借金についての悩み相談を行っています。
ただしアドバイスをもらうのみに留まることが多く、相談したからと行ってすぐに解決するわけではないと理解しておいてください。
法テラスに相談すれば弁護士を紹介してもらえる
先ほど紹介した市役所などで行われる借金問題の相談会は、問題の解決方法や収支管理のアドバイスがもらえますが、実際に解決までのサポートを行ってくれるわけではありません。
さらに問題解決に向けて具体的な解決方法を知りたい場合は、法テラスという公的機関に相談してみましょう。
国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所。問題解決への道案内をしてくれる機関。
法テラスに借金の相談をすると、主に2つのサポートをしてくれます。
サポート | 詳細 |
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情報提供 | ・相談内容に応じて相談機関や団体など(弁護士会・司法書士・地方公共団体の相談窓口)に関する情報をくれる ・借金の状況に合わせた解決方法を教えてくれる |
民事法律扶助 | 経済的余裕がない人のために、無料の法律相談を行って弁護士費用や司法書士費用を立て替えてくれる |
とくに民事法律扶助(弁護士費用を立て替えてくれる点)は、経済的に厳しい利用者にとってとても嬉しいポイントです。
ただ法テラスの業務時間は平日の9時~17時となっていることが多く、平日に時間が取れない人にとっては、少々利用しにくいかもしれません。
※相談時間は事務所によって異なるのでホームページで確認しましょう。
また利用するには予約が必要で、相談するまでに2週間ほどかかるようなので、お急ぎの方は別の方法も検討するとよいでしょう。
ちなみに現在は面談だけでなく、電話でも法律相談を受けつけている(予約制)とのことなので、近くに法テラス事務所がなくても利用できます。
※ 法テラスを利用するには、条件があります。収入や資産が一定額以下でなければ利用できないのでご注意ください。
借金を繰り返す人は日本貸金業協会に相談し貸付自粛をする
日本貸金業協会は、貸金業を営む会社(消費者金融・クレジットカード会社・信販会社・リース会社)で作られた自主規制機関です。
貸金業者が適正な運営をするよう、業界の健全化を進めることを目的としています。
そんな日本貸金業協会にも、多重債務(借金)の相談窓口「貸金業相談・紛争解決センター」があります。
「貸金業相談・紛争解決センター」の主なサービスは次の3つです。
- 借入や返済の相談
- 多重債務者救済のための貸付自粛制度
- 貸金業者の業務に対する苦情や紛争解決
まずひとつ目は、借入れや返済の相談に無料で対応してくれます。
「借金の返済に困っている」「どうしていいかわからない」といった漠然とした相談にも応じているので、借金に困ったら、とにかく日本貸金業協会に相談してみるとよいでしょう。
2つ目に紹介するのは「貸付自粛制度」です。
これ以上お金が借りられないように、自分で貸付自粛をする制度。貸付自粛の情報登録をしておくと、もし本人が我慢できず借入を申し込んでも、貸金業者がお金を貸すことはない。
たとえばギャンブルや浪費に依存してしまい、自分の意志で借金がやめられないという人もいますよね。
このまま同じ生活を続けていると、本人やその家族の生活に支障が出る恐れがあります。
そんなときに、貸付自粛の意思を日本貸金業協会に申告すれば、もし本人が貸し付けを求めても、貸金業者がお金を貸すことはありません。
つまり、自分で強制的にお金を借りられないようにしておくということですね。
「借金をしたくないのに、ついしてしまう」と後悔を繰り返しているなら、貸付自粛制度を検討してみましょう。
「貸金業相談・紛争解決センター」の主なサービス3つ目は、貸金業者の業務に対する苦情や紛争解決です。
貸金業者に対して不満名点があった場合、申告することで貸金業者に事実確認を行ったり、業務の改善を促してくれます。
さらに、貸金業者とのトラブルが解決しない場合は、紛争解決手続きを行ってくれます。(有料)
紛争解決といっても裁判をするのではなく、中立の立場で契約者と貸金業者の仲介をし、和解による解決を目指すものです。
さらに上記で紹介した深刻な借金問題だけでなく、「生活再建」や「家計の見直し」といった相談にも対応。
「貸金業相談・紛争解決センター」といった堅い名前ではありますが、深刻さに関係なくどんな借金問題でも相談ができるので、お気軽にご相談ください。
借金について相談したい場合は、電話、FAX、郵便、窓口で無料相談を行っています。(平日9時~17時・年末年始除く)
※窓口で相談する場合も電話にて事前予約が必要です。
ちなみに「貸金業相談・紛争解決センター」の公式ホームページからWeb相談も受け付けています。
問い合わせへのお返事は基本的に電話で行われるので、連絡先を間違うことなく入力しましょう。(メールでの返信は基本行っていないません。)
Web相談ですと、長ければお返事に3営業日かかるので、お急ぎの場合は電話の方が早いかもしれません。
借金問題の相談専用窓口である日本クレジットカウンセリング協会
クレジット業界と弁護士連合会によって設立された、日本クレジットカウンセリング協会は、借金問題の相談専門窓口です。
「クレジットカウンセリング協会」となっていますが、クレジットカードだけでなく、消費者ローンの相談にも対応しています。
「多重債務ほっとライン」で相談すると、悩みに応じたアドバイスをしてくれます。
電話による相談のほか、全国に設置されたセンター・相談室にて面談のカウンセリングも行っています。
※電話相談は平日の10時~12時40分、14時~16時40分までです。
もちろん利用は無料。
相談に応じるのは、経済産業大臣の指定する団体の認定試験に合格するといった専門資格を持ったアドバイザーなので、安心して相談してください。
24時間無料で相談受付!弁護士や司法書士に相談する
先程、借金問題を相談できる公的機関をご紹介しました。
公的機関のデメリットは、相談できる時間帯が平日の昼の時間帯が多く、仕事で平日に時間が取れない人にとっては少々利用しにくい点です。
またメールでのやり取りに対応していないところもあったので、その点もデメリットかもしれません。
平日や週末に関係なく、すぐに相談したいなら24時間無料で相談を受け付けている弁護士や司法書士に相談してみましょう。
直接法律の専門家に相談することで、公的機関に相談するより早く借金解決へと動けるかもしれません。
借金問題が深刻な場合は弁護士への相談がベスト
「督促状がたくさん届いている」「到底借金が返せそうにない」
このように一刻も早く借金解決が必要な人は、弁護士に相談するのが最も早いです。
弁護士に相談すれば、たとえ自己破産することになっても、そのまますべての手続きを依頼できます。
「弁護士に相談すると、たくさんお金がかかりそう……。」と思っている人もいるかもしれませんが、初回の相談を無料で行ってくれるところもあるので、そういった弁護士事務所に相談するとよいでしょう。
また弁護士事務所にも得意な分野がありますから、借金問題に得意な弁護士事務所を選ぶのもスムーズな解決への近道です。
ここでは、借金問題に強い弁護士事務所を2つご紹介します。
アース法律事務所
アース法律事務所は、元裁判官の弁護士が借金問題を解決してくれる法律事務所です。
初回の相談は無料で、全国どこにお住まいの方でも相談できます。
まずはアース法律事務所の公式サイトにある「無料相談フォーム」から気軽に相談してみましょう。
メールの送信は24時間いつでも可能なので、「相談したい」と思ったときに、いつでも相できます。
弁護士法人ひばり法律事務所
弁護士法人ひばり法律事務所は、25年以上の豊富な実績がある法律事務所です。
相談はなんとなんどでも0円!納得できるまで安心して相談できますね。
また着手金も分割払いができるとあって、借金問題で困っている人にとって嬉しいポイントです。
こちらも全国対応となっているので、どこにお住まいの方でも利用できます。
借金の減額で解決できそうなら司法書士に相談するのもよい
借金の解決方法といえば「自己破産」というイメージが強いかもしれませんが、自己破産以外にも借金を整理する方法があります。
もっとも軽度の解決方法は任意整理で、借金が全額免除となる自己破産と異なり、借金の減額によって返済負担を減らすという解決方法です。
自己破産は手続きも大変で、弁護士でないとすべての手続きをお願いできません。
ですが任意整理なら司法書士でも手続きができるので、借金の減額で解決できそうなら、司法書士に相談するのも方法のひとつです。
弁護士を選ぶときと同様、やはり借金問題解決の実績があるところに相談することをオススメします。
アヴァンス法務事務所(司法書士)
アヴァンス法務事務所は、任意整理をはじめとする借金解決の実績が豊富な法務事務所です。
その相談実績数はなんと23万件以上!相談は何度でも無料で、初期費用(着手金)は分割払いにも対応しています。
他の事務所で断られた方の相談も受け付けているということなので、気軽に相談してみましょう。
メールでの相談は24時間受け付けています。
司法書士法人みつ葉グループ
司法書士法人みつ葉グループも、借金の相談に幅広く対応。
専属チームが最善の解決策を提案してくれるので、大変心強いです。
みつ葉グループは借金の減額診断ができ、本格的な借金相談をする前に借金がいくら減るのか知ることができます。
4つの質問に答えるだけで減額診断ができるので、お気軽に試してみてください。
※ 減額診断の結果を見るには、メールアドレスの入力が必要です。
借金の相談に関するよくある質問
借金の相談について、よくある質問をまとめました。
借金の相談をするにあたって、まだ不安な点があるという方は、参考にしてください。
借金の相談・解決までにかかる費用はいくら?
初回の相談に関しては、公的機関も法律事務所も無料で対応してくれるところが多いです。
また、アヴァンス法務事務所のように相談は何度でも無料としているところもあります。
相談した上で、たとえば債務整理をする事になった場合は、ここから費用がかかると考えましょう。
公的機関で相談した場合でも、債務整理するとなった場合は弁護士や司法書士にバトンタッチすることとなるので、同じく費用がかかります。
かかる費用は整理する借金の金額や、整理方法、だれに依頼するかによって異なるため、一概にいくらかかる、とはお伝えできません。
あくまで目安ではありますが、債務整理にかかる費用の相場を掲載しておきますので、こちらを参考にしていただき、実際にかかる費用は債務整理を依頼する機関に直接ご確認ください。
債務整理にかかる費用の目安
自分で行う場合 | 弁護士に依頼 | 司法書士に依頼 | ||
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任意整理 | 1社2万~5万円 +成功報酬(ナシの場合もある) |
1社2万~5万円 +成功報酬(ナシの場合も多い) |
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個人再生 | 20~30万円前後 ※ただし、手続きがとても難しい |
30~50万円 +成功報酬 |
20~30万円 | |
自己破産 | 同時廃止 | 3万円前後 | 30万円前後 | 20万円前後 ※債権者数による |
管財事件 | 20~50万円前後 | 40~70万円 | 40~70万円 | |
特定調停 | 1社1000円程度 |
※費用は依頼する弁護士や司法書士によって異なります。この表の費用はあくまでも目安です。
女性専用の借金相談窓口はある?
女性専用の相談窓口はあります!アヴァンス法務事務所は、女性専用ダイヤルを設置しているので、女性でも安心してご相談いただけます。
女性スタッフが対応してくれるので、男性には相談しにくいような内容、たとえば「エステで300万円の契約をしてしまった」「ショッピングで使いすぎてしまった」という相談もしやすいですね。
また「夫や家族に借金を知られたくない」という方のために、連絡する時間を配慮するなど、できる限りの対応をしてくれるので、相談してみるとよいでしょう。
ファイナンシャルプランナーに相談してもいい?
借金の相談をファイナンシャルプランナーの方に相談するのも方法の一つです。
ただしファイナンシャルプランナーは、法的な手続きができる権限を持っているわけではないので、債務整理の手続きはできません。
ですから「今ある借金をどうにか減らしたい」という場合は弁護士や司法書士に相談する必要があります。
一方「家計を見直して無駄な支出を減らし、借金返済のお金を捻出したい。」「これ以上借金をしないようにお金の管理方法を相談したい。」という場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのがよいでしょう。
借金の相談を警察にしてもいい?
借金の解決方法を警察に相談しても、警察は解決してくれません。
借金が原因で警察に相談するなら、金融機関から危害を加えられたときでしょう。
「貸金業者がいきなり訪ねてきて家のものを壊した」
「毎日100件を超える電話をかけてきて、電話に出ると罵声を浴びせてくる」
「詐欺に遭い、借金をさせられてしまった」
こういった内容なら、警察に相談するのが良いかと思います。
行政書士に相談しても借金解決できる?
行政書士とは、官公署に提出する書類や権利義務に関する書類、事実証明に関する書類を作成する仕事です。また書類を代理で提出するという業務もあります。
ただし行政書士は裁判所に提出する書類の作成は認められていません。
なので、個人再生や自己破産の手続きは一切できないということになります。
「任意整理なら裁判所を通さないので、行政書士にお願いできるのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、たしかに書類の作成をサポートしてもらうことは可能です。
ただ金融機関との交渉は借り主本人がやる事となるので、オススメの方法とは言えません。
借金が返済できずに困っているなら、債務整理の手続もおまかせできる弁護士や司法書士に相談しましょう。
【まとめ】借金の相談窓口はたくさん!一人で悩まないで相談しましょう
今回は借金の相談窓口について紹介しました。借金の主な相談窓口は次のとおりです。
借金の相談窓口
- 市役所(消費生活センター)
- 法テラス
- 日本貸金業協会
- 日本クレジットカウンセリング協会
- 弁護士事務所
- 司法書士事務所
どの窓口でもよいので、まずは借金に困っていることを相談しましょう。
借金の利息は毎日増えていきますから、できるだけ早く解決することが大切です。
1人で悩んでも解決方法が見つけられないときは、相談しやすい窓口に問い合わせてみてください。
もしかしたら、弁護士事務所や司法書士事務所は相談しにくいと感じている人もいるかもしれません。
ですが、弁護士・司法書士事務所は24時間メールでの相談を受け付けており、かつ無料で相談に応じてくれるところもたくさんあるので、気軽に利用しても問題ありません。
まずは相談してみる勇気を持ちましょう!